多くの人は、健康の大切さは頭ではわかっています。
でも、現実には「健診の受診案内を後で見ようと思っているうちに締切が過ぎた」「就寝時間になってもスマホゲームがやめられない」「運動を決意したものの三日坊主に」といった現象が多く見られます。
この理想と現実のギャップをよく観察すると、系統的な法則があることが判明しました。
受診案内は文字が多いほど後回しにされ、ゲームは頭が疲れている時ほどやめられず、運動は仲間が少ない時ほど飽きやすいのです。
このように、合理的な思考からズレてしまうことを「バイアス(系統的な認知の歪み)」と言います。
バイアスが強いと、健康行動を今やるべきだとわかっているのに、先送りしてしまいます。
先送りの結果、生活習慣病になった時、「我が選択に一片の悔いなし」と思えるのであれば、合理的な判断と言えるのかもしれません。
が、多くの場合は過去の不節制を強く後悔します。
この現象はずっと、世界中で繰り返されています。
その問題、ナッジで解決できるかもしれません。
ナッジとは、バイアスとのうまい付き合い方を設計した、背中をそっと後押しするアプローチ。
ナッジは健康づくりと相性が良く、世界中で研究が進められています。
「なぜナッジを研究しているの?」
私はナッジの研究をして13年になります。13年間、こう言い続けてきました。
「ナッジは面白いから」
私はこれからもナッジを活用したヘルスプロモーションを研究・実践し、皆様にわかりやすくお届けします。
いろんな媒体でナッジの魅力を発信しています。
現場の「どうして?」「どうしたらうまくいく?」「こうしたらどうかな?」にこたえる発信をしていきます。
竹林が登壇したTEDxGlobisU(2020.9.20開催)の動画です。「心の中のゾウと仲良くなると、人は動く」というテーマで、私のエピソードと学術的見解を織り交ぜてお伝えしています。
セミナー参加者からたくさんいただいた、「また聞きたい」「同僚にも聞かせたい」の声を受け、DVD「実践者のナッジ」ができました。好評につき、第2弾DVDも企画中です。